2015/12/24

spinnZack35 と 〈軽量化編〉


船山十字路で つだくん

軽量化? 簡単な事だよ このルックサックに代えるだけだからね




こんな単純明快なことで迷っているとしたら
それはもしかしたらワタシの考えているソレとは目的が違うのかもしれないね




軽量化の話の前に spinnZack についてもう少々


スピンザックは **スピンネーカーセイル用のスピン生地を用いて縫製し製造しているところからの命名ですが
--- タカハシくんに尋ねた覚えはありませんし あらためて確認する事でもないのでそう理解しています ---
この**スピン生地には 際立って顕著な特徴があります
それは 性能云々という以前に誰もが感じる
バリバリとした手触りと それに加えガサガサといった音を伴う程の強い張りがあるという事です

おそらく購入された方が 先ず最初に手にして感じる事(驚く事)の一つに
この音と手触り感があると思われます
the outdoor store nero(以降 店 と表記)で販売する時は
この音や手触りについて 直接お客様に説明が可能な為
その驚きや心配をその場で払拭する事が可能ですが(売り手側の心配の方が大きい)
これが 通販などでご注文 ご購入された場合には 
荷物が届き それを開けて手に取ったお客様が如何反応しているか
その様子が頭に浮かぶと同時にとても心配になります 

これについては(自身の心配を薄める為には)
発送後のお知らせメールなどで "スピンネーカー生地について" というタイトルで説明をさせて頂いていますが
それでも 果たしてこれで納得して頂いているのかと 何時までも気になっているのが本当のところです

--- 少し話が飛びましたので戻します ---

例の特徴的なガサガサ音とバリバリ感ですが 此方は使用して行くに従って徐々に解消されて行きます

使用に伴い 生地がこなれて しっとりと馴染んでくると言った方が良いでしょう
これは 本当にまったく違う生地のように変化して行きます

この違いを正確に説明するのはあまりに難しい事です
ですので 出来れば実際に ご購入前に 両者を手にとってその違いを確かめて頂ける事が最良です
しかし すべてのお客さまにそうして頂く術はありません
ですので この商品を手になさった時点で その時に何らかの疑問や違和感
その他 何でも 少しでも感じた(持たれた)事があるのなら
遠慮なく 何度でも 納得の行くまで質問(確認)して頂けるととても助かります


繰り返します
一番の驚きであろうこの ガサガサ バリバリは消えます どうぞご安心ください
また この音が消えてゆく変化の過程も一緒に愉しんでいただければ幸いです

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** スピン生地
本来ヨットのセールに使われる生地でありアウトドア用品向けでは無いが
軽量で強度があるところから FREELIGHT はこれをバックパックの生地に採用
他の特徴として ガサガサ バリバリ 生地の伸びが極度に少ない等
製造メーカーによって強度や質感などに違いがある




さてようやくここから本題の "軽量化" について話を進めて行きます


この "軽量化" ですが
どこまで何を軽量化したら良いのかは人それぞれです

なので 一概に "こうだ こうしなさい" といった定義のようなものは存在しません


ですが 何処の世界にもあって ごく当たり前のような手段を用い 時に新しい言葉なんかを使っては
(反吐が出るほど気分の悪い例のあれです そうです " 仕掛け" って決まり文句ね)
あたかもそれが流行なんだ 新しいカテゴリなんだと刷り込みを図ったり
無理やり都合の良い定義付けしようとしたりする者が現れるものです

特に少数派を洗脳するには効き目が早く 確実に目的を果たせるらしく
昨日までコレこそ一番だ と刷り込みに躍起だった張本人が 三日後には新たな持論をぶち上げて
また同じ事を繰り返し繰り返し、、、、、以下省略

こうなると その "物" の優れたところを広めたいのか
それとも 流行そのものを操作したいのか もうまったくわかりません
もしや 厄介な亡霊にかき回されているのか、、、、と思えてきたりもします

だからと言って ここで陰に篭って陰謀説を説くつもりはありませんが 
時に過剰な説を目にすると まんざらそれが被害妄想的思考だとも言えないような気になります



またそれました 話を戻しましょう

定義は無いから続けます

軽量化なるものは 何十年もその余も掛けて数あるメーカー各社個人が継続してきて
そしてはじめて今ここにその成果が上がっているのです
ですので これだけは忘れてはいけません
二年や三年やって それでポッと生まれたんじゃないって事くらいは肝に銘じておきましょう

いですか 優れたものに習って それを "まね" するのでさえ三年や四年もかかる素材だってあるのです

やや混乱を招く例えで申し訳ありませんが とにかくそれだけ努力して成果を製品にしているのです

もしも今お持ちの装備品の数々が既に有る程度新し目の(近代装備で)アイテムであるのならば
それはもう手にした段階で(現段階で)軽量化は済んでいると思って良いでしょう
だから 今更ここで 程度の問題こそありはしても
あらためて軽量化云々なんて事を考える必要など無いと云っても過言ではないのです

乱暴(暴論気味)ですが事実です

しかし ここでいきなり結論付けてしまうと話が終わってしまいます
ですので ある程度根拠らしい数字を基に話を進めましょう

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先ずは 冒頭の出だし通り  "spinnZack" を使うという時点で可也の軽量化がなされています

例えば スピンザック(F)は約300g弱ですので(なんて軽いんでしょうしかも丈夫ときてます)
仮に以前に背負っていたルックサックが1.3kg(平均的な数字だと思いますが如何でしょうか)だとしましょう
となるとここで約1000gの軽量化が完了した事になります

1000g

次に寝袋ですね
数年前(数十年か)に購入した物がそろそろ傷んできたので買い替えました(ワタシの場合を例にしています)
同程度のランク(耐寒性)の物を選びましたが 現行の製品ではその重さが2/3程度となっていました
これは 生地が強くなった事で 生地が薄く軽く出来るようになった事に加え
ダウンのランクアップ 新たな加工処理など様々な要因によって ダウン量の加減がで出来るようになった為と思われます
(単純に ダウンのランクを上げてダウン量を減らせば軽量化出来る)
とにかくこれで400g前後の軽量化が出来ました

400g

大物の最後はテントです
今でも使っていますがアライのエアライズ2をメインにしていました
これは約1.5kgくらいだったかと思いますが ペグやガイラインなどを含めると総重量は恐らく1.7、8kgになるでしょう
このテントを軽量テントと呼んでも何ら差し支えないのですが ここではこれを軽量化前のテントとします

現在は テラノバのレーサーフォトンやニーモのオビワン
または条件が許せば freelight のスイングタープの出番が増えていますので
この三点を対象に話を進めましょう

レーサーフォトンは約720gです オビワンは約1000g スイングタープは約310g
三者の間には可也のばらつきがありますので
ここでは中をとって テントはフォトンの720gを比較対象とします
すると1.7k-0.7kとなり ここでもまた約1000gの軽量化が出来たことになります

1000g

大物三点で削減出来た合計重量は 約2500g (400は半端 ? なので500にしました)

− 2500g

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ワタシはパッキング後のルックサックの重さを計った事などありませんが
この2500gは大きいですね
入れ替え前の総重量が仮に12kgだったとすると この数値上では事後は10kgを切る事になります

しかもなんら特別な装備を選んだ訳でもなく
(ここにあげたテントメーカー以外でも同じような重さの装備はありますです)
ただ単に使い続けてきた重め(と言われている)の道具を ただ新しい道具に換えただけでこうなったのです

これが軽量化という事に囚われる必要が無いという事の裏づけの一つです
(古くなった道具を新しいのに買い換えれば済む事でから)

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勿論これ以上を望むというのであれば
その時はそれに向かって推し進めるのも良いかもしれません
しかし そうしたところで果たしてどれ位の数字(実感できるだけの)が得られるかは疑問です

これは屁理屈ではありません

繰り返しになりますが 現代の道具類は確りと "軽量化" されているのです
それは 個々のアイテムの重さをいちいち気にしなくても良いくらいに成されていますので

--- またもや乱暴な言い方になりますが ---

適当に選んで揃えたとしても 慎重に計算して揃えたとしても
その差はきっと僅かなモノにしかなり得ないでしょう

これが "軽量化を重視する必要は無い" という事に関するワタシなりの答えです

誤解の無いように補足しますが
必要が無いというのが極論すぎるというなら "最優先事項には成り得ない" という事にしましょう

そうは言っても
やはり自分は更なる軽量化を計る必要があるのだと
そんな山行や釣行形態を取らざるを得ないという事もあるでしょう

そんな時は 先ずそれが "何の為の軽量化なのか" といった目的を明確にする事が大切です




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実は ワタシがここまで不必要と言い続けてきたその "軽量化" を進めた事実があります
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ワタシは目的を持って その為に軽量化を図りました
それは 嵩張る釣道具を積み込む余地(重量差)を作りだす為でした
単なる軽量化自体を目的とした訳ではありませんよ
愛して止まない魚釣りの嵩張る道具をルックサックに押し込む為にです
(愛して止まないのが その道具なのか魚つりなのか まどろっこしいですね)

ワタシの場合は "釣" でしたが それをご自身で何かに入れ替えて見れば
それについて何が必要か それともそうでもない事かの判断(遊びですので正否はありませんが)がでつくでしょう
そして 必要な物を詰め込む余地がどれ位必要なのか という事も自ずと判然としてくるでしょう




---- 例 ----
テントサイトで快適に愉しむ為の座り心地 寝心地の良い厚手のマットや小道具類
食事と呼ぶに相応しい食べ物が用意できるだけの材料に調理器具
時にクライミング用具
それにスキー用具
個人的には可也遠ざかってしまっていますので 今のところスキーについては必要ありませんが
"冬はスキーだよ" という方々からすれば やはりこれも外せないでしょう
それから 鳥観察や天体観察には大層な重量のある機材が必要ですね
以上などなど、、、
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とにかく これは遊び道具を追加させたいが為のスペース確保と思ってください
それこそが この野山で遊びを愉しく続ける為の重要事項だど考えられるからです

"それならもっと大きなルックサックを" という意見もあるでしょうが
実は それについてもある程度の明確な答えがあるのです
それは 現代の代物というのは軽くに加え
 "小さく(薄く)" また "嵩張らない(畳める)" ように作られていたりするものです




ここまでの戯言を基にして 一気に今編を終わらせにかかるとしましょう


数グラムの軽量化の為だからといって 意味も無く また衝動に駆られるがままに
まだ十分使用出来る既存の持ち物を買い変える必要はありません

まあ変えたければそうする事も一つの手段としては良いでしょう
そうする事で気分が晴れるって事もありますからね

でも 気分転換ではなく "単なる軽量化の為に" だとしたらそんな真似は止しましょう
気分だけでなく 懐も寂しくなるだけですよ

寂しくなるくらいで済めばいいですが 軽さと危うさは紙一重ってところもあります
ヒト気のない寂しい山で危ういってのは 困ったもんです

その状況や状態は想像つくかと思いますので これ以あーだこーだは不要かと
では今回はこの辺で

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今回の〈軽量化編〉は以前にも書いたblog投稿が基になっています
おすすめはしませんが 酔狂な方はここへリンクを貼ってありますので
暇な時にでも読んでみてください

そんな訳である意味再度の投稿となりますが
これは 『spinnZack と』 を幾つかに分けた話の一編だと
そう捉えていただければ幸いです

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最後に

それは "スタイルの違いでしょ" というのもまた正論だと、、

そのくらいは理解しています とだけ付け加えさせて頂きます

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第二話の"軽量化編" はこれで唐突に終わりますが
第三話の "何故 spinnZack のアレやコレはこうなっている?編" へと続きます 
the outdoor store nero 店主

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